スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

親子の絆(前編)

先日ある人から聞いた実話です。
その実話をもとに、私なりにアレンジしてストーリー仕立てでお送りします。



「あなた・・・私の今までの人生、まぁまぁ良かったと思うよ。」

圭子は言った。




圭子は幼少の頃から母子家庭という境遇で育てられた。
圭子の父は圭子が幼い頃、自ら命を絶ってしまったのである。
しかも、ありとあらゆる問題を抱えたまま自らの命を絶った。

残された圭子の母は大変苦労して女手一つで圭子を育ててきた。
そんな苦労をずっと見てきた圭子は母に対して偉大な感謝の気持ちを持ちつつ、父に対しては憎しみだけが残っていた。

なぜ、母と私達だけを残していったのか?
残った人間のことも考えずに死ぬなんて・・・
どれだけ、私とお母さんが苦労したと思っているのよ。
父に対しての感情を言葉に表すと憎しみや怒りの感情がどんどん湧いてくるのである。


そんな圭子も成人し、人生の素晴らしいパートナーと出会った。
華々しい結婚式の式場で一番喜んでいたのは圭子の母だった。

「おめでとう。いい人とめぐり合って良かったね。」
「これからは、もっと幸せな人生を歩むのよ。」
そう言う母に向かって圭子は
「うん。ありがとう。」
「これからは、私がお母さんの面倒を見ていくからお母さんに苦労はさせないわ。」

「私のことは大丈夫。私はあなたが幸せになってくれればそれでいいのよ。」
「今もし、あの人が生きていたら喜んでいるでしょうね。きっと天国から圭子をお祝いしているわ。」

「・・・・・」
しばらく沈黙が続いたあと圭子は言った
「お父さんは、私達を見捨てて死んでいったのよ。祝福されてもうれしくないわよ。」




とある、休みの日
圭子の夫、真二は圭子にこんな話を始めた。
「一人の男性と女性が愛し合って子供が生まれる確立ってどのくらいだと思う?」

「その前には、世界中の数多くの男性の中のたった一人の男性と、同じく世界中の数多くの女性の中のたった一人の女性が知り合って、愛し合わなくてはならない。」

「そして、そのたった一人の男性がこの世の中に誕生するには同じように、ある特定の男性と女性が愛し合わなくてはならない。」

「う~ん・・・、なんだか私には難しい話だわ。」

「もっとシンプルに話すと、君がお父さんとお母さんの子供として生まれてくるには何億万分の一の確立なんだ。 さらに君のお父さんも何億万分の一。君のお母さんも同様。 そしてお母さんのご両親。お父さんのご両親も同じことが言えるんだよね。」

「つまり、今ここに君が生きているということは天文学的な数字の確立だってこと。」

「なるほどね、確かにその通りね。」

「君は、お父さんが自ら命を絶って、お母さんに大変な苦労をさせたことを憎んでいるよね?でも、そのお父さんがいなければ君は生まれてくることは出来なかったんじゃないかな、と思ってさ。」

さらに真二は続けた。

「確かに、与えられた命を自ら絶つというのは、いけないことだと思う。しかし、お父さんがいない限り君という人物も存在しないわけで、生んでくれてありがとうという気持ちを持ってもいいんじゃないかな。 お父さんを認めないということは君自身を認めないことと同じだと思うんだよ。」


「確かにあなたの言うとおりかもしれないわね。でも、やっぱり心の底でなにか引っかかるものがあるわ。」
「もう少し時間が経てば私の中でも整理できるかもしれないわね。」

(つづく)



今日も応援お願いします。
    ↓
FC2 Blog Ranking





スポンサーサイト

theme : 生き方
genre : ライフ

comment

Secret

プロフィール

吉野 成人

Author:吉野 成人
神奈川県在住
心の専門家。モチベーションデザイナー。

営業管理職を指導してきた経験や自身の経営経験をもとに、企業の人材育成を行うスペシャリスト。

自身もその奥深さを経験したという潜在意識を最大限に活用することで、人は今までの何倍、何十倍もの能力を発揮する、と提唱している。

潜在意識の領域を人材育成に組み込み「潜在意識を活用した人材育成術」という独自のメソッドを作り上げ、企業の業績アップは、人本来の持ち味である人間力を養い、モチベーションを上げることが一番の早道であるとして、講演や企業の研修を通じて人材育成を行っている。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。